このイベントのタイトルが「オハラ☆ブレイク」と決定する前に、奥田民生氏、東京スカパラダイスオーケストラなどが所属する音楽プロダクション、ソニー・ミュージックアーティスツ原田会長へご相談したことにより、このプロジェクトが始動しました。
「福島で音楽祭と芸術祭をミックスしたようなイベントを長期開催しながら、何度でも福島に戻ってきたくなるような企画を行いたいんです!」
といったぼんやりとした相談事に、原田会長は、「音楽制作スタッフの立場として、音楽文化を継承していく意義ある企画が良いのでは!」
といったアイディアを提供してくださいました。
その打合せの場所で原田さんからの発案にあった企画タイトル
「ロックの図書館」
それは、ロックが生まれた1960年から現代まで、音楽のルーツを掘り探れるような音楽ファンには夢の様な、そしてマニアックなライブラリー。
流れる音楽はあくまで、アナログレコードにこだわりながら、日本中、世界中からたくさんの音楽ファンが集まる、音楽ファンにとって夢の施設を目指し、この「オハラ☆ブレイク」の開催と同時期に立ち上げることを目標に、様々な調整や打合せを重ねて来ました。
ただ、現実は厳しく、特に大きな施設を建設することに対する各所への調整の難しさや、資金的な問題、様々な課題を抱え、途方に暮れていたある時、僕が心から尊敬をする恩師が、昨年のARABAKIが終わった頃、とても夢のあるアイディアをくださったのです。
「大きな施設を建てようとせず、移動型のコンテナ一台から始めてみては?」
そのコンテナは、ある時には福島を旅立って移動し、日本各地で移動型の音楽図書館として機能する。そして、数が増えていけば、ジャンルや年代によってコンテナの数が増えても良い。そのコンテナの故郷が福島であることこそが、夢のある世界ではないか。
そう僕に真剣にお話してくださいました。
2015年、「オハラ☆ブレイク」では、その恩師の発案の通り、移動型の図書館からスタートしたいと考えています。
原田会長との何度目かの打合せの際、会長の部屋に「YOUR TURUNTABLE'S NOT DEAD」と書かれた小さな黄色いポータブルレコードプレイヤーがありました。
何か「オハラ☆ブレイク」の企画の原点は、その言葉の通り、ターンテーブルやレコードから生まれた、音楽の素晴らしさを感じるために始まっているような気がしているのです。
どこまでも夢を追い求める、2人のロックファン大先輩に感謝を込めて、「ロックの図書館」がいよいよ本格始動します。
菅 真良
皆さんのご自宅、オフィス等に保管されているアナログレコードや活用場所を求めているレコードプレイヤー、
そして、音楽の空気を感じられるようなポスターなど、是非とも寄贈をお願い致します。
特に、この企画を通じて、たくさんの人と分かち合いたい、皆さんにとってのルーツ・ミュージック、大歓迎です。